
はじめに
日経平均について記事が出ています!
日経平均は先週末に29年振りの高値を超えているというニュースです。
そして、この高値になった理由を色々な人が言っていますが、その理由はみんな間違っていると思います!
これはほとんど経済とは関係ないと思います。
これについて解説して、これからお金を稼ぐためにどのような影響があるのかをお伝えしたいと思います。
今日のテーマ
①日経新聞やマスコミが言っていることを解説
②チャートを見て起こったことを復習
③僕の意見
①日経新聞やマスコミが言っていることを解説
日経平均が先週末に29年ぶりの高値を回復したというニュースが出ています。

日経平均は1991年以来の高値になっています。
新聞が言っていることは、市場は景気サイクルを見ているということです。ほとんど世界がコロナウイルスで混乱している。特にヨーロッパやアメリカは混乱している。
そして、アメリカの大統領選挙の結果がまだ確定していなくて不安があるのになぜ株価が上がっているのか。
これの答えに景気のサイクル的に今は高くなる時期だというように言っています。
ただ、これはほとんど間違っていると思います。
まず皆さんに見せたいのは経済指数です。
日経平均は日本の経済と一緒に動いていると新聞は書いています。
しかし、よく見てみると日本の経済と日経平均は全然一緒に動いていないと思います。
例えば、1つの経済指数が日本のComposite PMIです。
PMIというものは各企業の購買担当者が感じている景気の指数です。毎月製造と非製造で発表されています。
Composite PMIというのは製造と非製造を合わせた経済指数です。

これを見てみるとまだ50以下なので、ここではまだ日本の経済は縮小していることを示しています。

長期的なチャートを見てもまだ全然回復していないです。
次の経済指数は、Leading Economic Index(先行経済指数)です。これは行政が発表しているものです。

これは92.9なのでコロナの前までは回復しています。

ただ、長期的に見てみるとまだ全然回復していません。
そして、もう1つ見せたいのは日本のGDPです。
これは毎四半期発表されますが、これもまだまだ2013年の水準のようには戻っていませんし、1995年までも回復していません。

だから、日本の経済と一緒に動いていて、日経平均が上がっているというのは間違っていると思います。
②チャートを見て起こったことを復習
※チャート分析についてわからないことがある場合
MACD、RSI、ボリンジャーバンド等のテクニカルのやり方をがわからなかったり復習したい場合は過去のビデオを見て下さい。投資のスタンスに関しては、長期投資についてと短期投資についてとシャープ・レシオについても見て下さい。
各指数を見る
まず、日経平均を見ると。

これはたしかに29年ぶりの高さに回復しています。
ただ、TOPIXを見てみると全然違うストーリーになります。

TOPIXは2018年の水準まで回復していないですし、リーマンショックの前の水準までもまだ回復していないです。
なので、まだまだ回復していません。

マザーズの方も日経平均と違います。
2018年の水準まではもう少しで届きそうですが、2005年や2006年の水準まではまだ回復していません。
だから、なぜ日経平均だけ回復しているのかということを見るためにはウェイティングを見ないといけないんです。
日経平均は225の株で計算された株式指数です。

そして、トップ10を見てみると実にウェイティングが集中していることがわかります。
そして、セクターも見てみるとほとんどがハイテクです。
なんでこのようになっているかというと、これは時価総額ではなく株価で計算されているからです。
一番高い価格を持つものが一番大きなウェイトになるんです。
これはDOW JONESととても似たような計算方法です。
そして、TOPIXを見ると全然違います。

これは時価総額で計算されています。
ウェイティングで見るとそれほど集中していなく、分散されています。
プラス、セクターもかなり多様化しています。
テクノロジーだけではなく色々なセクターが入っています。
マザーズは中小会社だし、JASDAQはテックの会社です。
指数を見る時はウェイトとセクターがどうなっているのかを確認することがとても重要です。

日本だと日経平均がすごく注目されていて、すごく上がっています。
けど、他の指数もぜひ見てください。
③僕の意見
一体何が日経平均が29年ぶりの高さに回復した本当の理由なのか?
僕は2つ理由があると思います。
理由1:ハイテク株の比率が大きいから

日経平均 / TOPIXの比率を見ると。
ここ20年くらいでは日経平均の方がTOPIXよりはるかに上がっているということが分かると思います。

これはアメリカのNASDAQ / S&P500の比率を見ても同じようなことが起こっています。
なので、ハイテクの株の方が他の株と比べてパフォーマンスが高い。
その影響で、日経平均とTOPIXの割合のチャートにも表れていると思います。
これが29年ぶりの高さになった理由の1つ目だと思います。
理由2:マクロファンドの影響がある

トレーディングのボリュームについてです。
世界の先物の出来高を見ると、日経平均の先物のボリュームは世界で3番目に大きいんです。
S&P500、アメリカ10年債の次に日経平均がボリュームが大きいんです。
これはとても大きな影響を与えていると思います。
特に、ヘッジファンドの種類の1つにマクロファンドというものがあります。
マクロファンドが多く投資しているのは先物の世界です。
日本株を買うとしたら、ETFを買うのではなく先物を買います。それは大きな出来高がほしいからです。
マクロファンドの影響は年々大きくなっています。なぜなら、マクロファンドが運用している資産額が増えているからです。
だから、先物に対する投資額も増えています。
その時に日経平均に流れるお金の量がTOPIXに流れるお金の量よりもっと強いんです。
これはぜひ、認識しておいてほしいです。
僕の意見
いつもの通り、投資の自己責任です。
まず、長期投資についてです。

大きなニュースになっていますが、あなたの長期積立投資とは何も関係がないです。
なぜかというと、1つの指数が上がっただけでTOPIXは全然上がっていません。
そして、経済も全然上がっていません。
なのであなたの長期積立投資はいつもの通りにずっと続けて、アメリカ株・日本株・ヨーロッパ株等多様化させてしかも、赤の部分と黄色の部分も多様化して投資をするべきだと思います。
それとは別に短期投資をすることも覚えてください。
トレンドをキャッチしながら短期投資もすることによってあなたの投資のパフォーマンスは上がります。
今日も見てくれてありがとうございます!
ぜひ、英語動画も見てください。
おわりに
英語動画
元動画
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